エクセルで3σの求め方(標準偏差を使った計算)【コピペですぐに使える】

はじめに
エクセルで 3σ を求めるには =3*STDEV.S()
を使用します。
下にサンプルのセルデータがあるので、
3σ とは
3σ とは、標準偏差の3倍の値のことです。
データの分布が正規分布に従う場合、
範囲を変えたときに、
範囲 | データが入る割合 |
---|---|
±1σ | 68.3% |
±2σ | 95.4% |
±3σ | 99.7% |
±4σ | 99.99% |
±5σ | 99.9999% |
いつ使うのか?
3σ は、データのバラツキ度合の基準値として使用されることが多くあります。
例えば、製品の製造工程の管理において、
実際には、さらに基準を厳しくした、
エクセルでの算出方法
以下の 全セルをコピー
ボタンをクリックし、エクセルの A1
セルに貼り付けると、 D3
セルに 3σ(下記の場合 17.3896521
)が算出されます。
A
列のデータを書き換え、 D3
セル中の参照セルを書き換えることで、
A | B | C | D | E | |
1 | データ | ||||
2 | X | 平均値 | =AVERAGE(A3:A12) | ||
3 | 101 | 3σ | =3*STDEV.S(A3:A12) | ||
4 | 98 | ||||
5 | 95 | 平均値 - 3σ | =D2-D3 | ||
6 | 104 | 平均値 + 3σ | =D2+D3 | ||
7 | 97 | ||||
8 | 103 | ||||
9 | 99 | ||||
10 | 93 | ||||
11 | 108 | ||||
12 | 88 |
算出手順
エクセルで 3σ を算出するには、=3*STDEV.S()
を使用します。 STDEV.S
関数は標準偏差を算出します。
STDEV.S関数
引数の範囲のすべてのデータの標本標準偏差を算出する。
第2引数, 第3引数, ... を追加することで、標準偏差の算出に用いるデータを増やすことができる(省略可、最大引数255)。例:
STDEV.S(A3:A12)
- 第1引数 (
A3:A12
): 評価するデータの範囲(必須)- 第2,3,...引数 : 評価に追加するデータの範囲(オプション)
STDEV.S関数か?STDEV.P関数か?
エクセルには、標準偏差を算出する以下の2つの関数が存在します。
STDEV.S
関数: 不偏標準偏差を算出(標本 から 母 標準偏差を予測)STDEV.P
関数: 母 標準偏差を算出(母集団 から 母 標準偏差を直接算出)多くのデータは母集団の一部である 標本 (サンプル)のデータ、
かつ、そこから母集団のバラツキを推定したいことが多いため、
STDEV.S
関数が適しているケースが多いです。ただし、データが 母集団全体 である場合は、
STDEV.P
関数を使用します。
(例:製造品の全品データ、学校のクラス全員のデータなど)
- 下限 (平均値 - 3σ):
=AVERAGE(A3:A12) - 3 * STDEV.S(A3:A12)
- 上限 (平均値 + 3σ):
=AVERAGE(A3:A12) + 3 * STDEV.S(A3:A12)