エクセルで変動係数(CV)の簡単な求め方【コピペですぐに使える】

はじめに
エクセルには、変動係数(CV, Coefficient of Variation)を算出する専用の関数は存在しません。
下にサンプルのセルデータがあるので、
変動係数とは
変動係数とは、 平均値を基準とした バラツキの大きさを示す指標です。
いつ使うのか?
変動係数は、
- 値のスケール(平均値)
- 単位
のいずれかが異なるデータ間で、
標準偏差そのものもバラツキを表す指標ですが、
そこで、標準偏差を平均値で割ることで、
エクセルでの算出方法
以下の 全セルをコピー
ボタンをクリックし、エクセルの A1
セルに貼り付けると、 D6
セルに変動係数(下記の場合 0.497776119
)が算出されます。
A
列のデータを書き換え、 D3
, D4
セルの数式中の参照セルを書き換えることで、
A | B | C | D | E | |
1 | データ | ||||
2 | X | ||||
3 | 2 | 平均 | =AVERAGE(A3:A7) | ||
4 | 5 | 標準偏差 | =STDEV.S(A3:A7) | ||
5 | 9 | ||||
6 | 4 | 変動係数 | =D4/D3 | ||
7 | 6 | ||||
8 | |||||
9 | |||||
10 |
算出手順
エクセルで変動係数を算出するための手順は、以下の3つです。
1. データ列の平均値を算出
AVERAGE
関数を使用して、データ列の平均値を算出します。
AVERAGE関数
引数の範囲のすべてのデータの平均値を算出する。
第2引数, 第3引数, ... を追加することで、平均値の算出に用いるデータを増やすことができる(省略可、最大引数255)。例:
AVERAGE(A3:A7)
- 第1引数 (
A3:A7
): 評価するデータの範囲(必須)- 第2,3,...引数 : 評価に追加するデータの範囲(オプション)
2. データ列の標準偏差を算出
STDEV.S
関数を使用して、データ列から標準偏差を算出します。
STDEV.S関数
引数の範囲のすべてのデータの不偏標準偏差を算出する。
第2引数, 第3引数, ... を追加することで、標準偏差の算出に用いるデータを増やすことができる(省略可、最大引数255)。例:
STDEV.S(A3:A7)
- 第1引数 (
A3:A7
): 評価するデータの範囲(必須)- 第2,3,...引数 : 評価に追加するデータの範囲(オプション)
STDEV.S関数か?STDEV.P関数か?
エクセルには、標準偏差を算出する以下の2つの関数が存在します。
STDEV.S
関数: 不偏標準偏差を算出(標本 から 母 標準偏差を予測)STDEV.P
関数: 母 標準偏差を算出(母集団 から 母 標準偏差を直接算出)多くのデータは母集団の一部である 標本 (サンプル)のデータ、
かつ、そこから母集団のバラツキを推定したいことが多いため、
STDEV.S
関数が適しているケースが多いです。ただし、データが 母集団全体 である場合は、
STDEV.P
関数を使用します。
(例:製造品の全品データ、学校のクラス全員のデータなど)
3. 1と2の値を使って変動係数を算出
1で求めた 平均値 を使って、