エクセルCOUNTIF関数の使い方: 条件付きでデータ個数をカウント - 度数分布表の作成にも

はじめに
エクセルのCOUNTIF
関数は、 COUNTIFS
関数があります。
ここでは、COUNTIF
関数の
- 基本的機能・使い方
- 注意事項
- 関連する関数
- 使用例、応用法
について取り扱います。
基本的機能・使い方
COUNTIF
関数は、
配列
, 検索条件
)指定した 配列
データ中で、 検索条件
に合致する個数をカウント する。
配列
検索条件
検索条件
には、
比較演算子と値の間に、 &
(アンパサンド/アンド記号)を入れる必要がある ことが多いので注意です。
比較演算子
数値同士や文字列同士を比較するときに使用する演算子です。
比較演算子 意味 使用例
(文字列)
(数値)
(参照)=
等しい () "=A"
※"=" & 0
※"=" & A1
※<>
等しくない () "<>A"
"<>" & 0
"<>" & A1
>
より大きい () ">" & 0
">" & A1
<
より小さい () "<" & 0
"<" & A1
>=
以上 () ">=" & 0
">=" & A1
<=
以下 () "<=" & 0
"<=" & A1
※ 比較演算子 (+
&
) の省略可
注意事項
検索条件で部分一致を使用できるか、
検索条件の仕様
- 部分一致検索(ワイルドカード)に対応(詳細は後述)
- 大文字・小文字の区別はしない
- 全角・半角の区別はする
- 一度に照合できる文字列は 最大255文字まで
- 一度に複数条件を指定することはできない(対応策は後述)
うまく動作しないときの原因と対策
COUNTIF
関数がうまく動作しない場合、
- うまくカウントされないとき:
- 検索条件の記入方法が間違っている。
対策:以下を再確認する(参考:上記「比較演算子」)。- 比較演算子は
"
で囲まれているか? - 文字列は
"
で囲まれているか? - 比較演算子と数値 / 参照は
&
で結ばれているか? - 参照を
"
で囲んでいないか?
- 比較演算子は
- 数値が文字列形式になっており、かつ、
=
や<>
以外を使用している。
対策:データを数値形式に変換する。
- 検索条件の記入方法が間違っている。
関連する関数
COUNTIF
関数と似た機能を持つ関数には、以下があります。
COUNT
関数:数値データの個数をカウントする。COUNTA
関数:空白以外のセルの個数をカウントする。COUNTBLANK
関数:(見た目が)空白のセルの個数をカウントする。COUNTIFS
関数:複数条件に一致するセルの個数をカウントする。DCOUNT
/DCOUNTA
関数:他の列に条件設定して、数値セル / 空白以外のセルの個数をカウントする。SUBTOTAL
関数: フィルター機能による非表示の値を除外 して、データの個数をカウントできる。AGGREGATE
関数: フィルター機能による非表示の値を除外 、 エラー値を除外 してデータの個数を取得できる。SUMPRODUCT
関数:条件付きのカウントに応用できる。
使用例、応用例
COUNTIF
関数の使用例・応用例として、以下のパターンを紹介します。
- 複数条件の設定 / 度数の算出:
COUNTIF
関数を複数回使用。 - 部分一致検索: 検索条件にワイルドカードを使用。
- 重複の確認: 参照開始位置を固定。
複数条件の設定 / 度数の算出
COUNTIF
関数のみの使用で、複数条件を設定し、 下限値
以上 上限値
未満のカウント数)を算出する例です。
以下の2つを計算し、その差分から算出しています。
下限値
未満のカウント数上限値
未満のカウント数
関数の構成
=COUNTIF(
データ範囲
, "<" &下限値
) - COUNTIF(データ範囲
,"<" &上限値
)
このように複数回 COUNTIF
関数を使用することで、
AND
の複数条件の場合であれば、COUNTIFS
関数 を使用すると簡潔に記述できます。 AND
OR
条件にかかわらず、 SUMPRODUCT
関数であれば複雑な条件に対応 できます。
部分一致検索
COUNTIF
関数では、検索条件にワイルドカードを使用できるため、 *
(アスタリスク記号)でなく?
(疑問符 / ハテナ記号)を使用します。
関数の構成
=COUNTIF(
データ範囲
,検索値
)※
検索値
に、ワイルドカード*
使用
ワイルドカード
ワイルドカードとは、任意の文字列を表す特殊な文字のことです。
言葉で表すと「ほにゃらら」「○○」などのイメージです。
特定の文字列が含まれるかどうかを調べるときに使用します。
関連する記号としては、以下があります。
*
(アスタリスク記号):任意の文字列(文字数不定)?
(疑問符 / ハテナ記号):任意の1文字~
(チルダ記号):エスケープ記号(*
,?
記号を検索文字として使用する場合に使用)
重複の確認
COUNTIF
関数に指定するデータ範囲の開始位置を固定 ($
記号使用) することで、 -1
しています。
関数の構成
=COUNTIF(
データ範囲
,値
) -1※
データ範囲
の参照開始位置を固定