エクセルIF関数の使い方: 条件分岐を設定 - if else文の機能

はじめに
エクセルのIF
関数は、
ここでは、IF
関数の
- 基本的機能・使い方
- 関連する関数
- 使用例、応用法
について取り扱います。
基本的機能・使い方
IF
関数は、条件を設定し結果を分岐させる関数 です。
一般的なプログラミング言語のif else
文に相当する機能を持ちます
論理式
, TRUE時の値
, FALSE時の値
)論理式
の値が TRUE
か FALSE
かに応じて分岐 し、
それぞれに対応した値 (TRUE時の値
/ FALSE時の値
) を返す。
論理式
TRUE時の値
FALSE時の値
論理式
には、
比較演算子
数値同士や文字列同士を比較するときに使用する演算子です。
演算結果として、TRUE
またはFALSE
が返されます。
比較演算子 意味 使用例 =
等しい () A1=0
<>
等しくない () A1<>0
>
より大きい () A1>0
<
より小さい () A1< 0
>=
以上 () A1>=0
<=
以下 () A1<=0
関連する関数
IF
関数に関連する関数を紹介します。
(○:複数条件対応、×:複数条件未対応, -:条件設定不可)
分岐系の関数
入力値に応じて分岐させ、指定の出力値が取得できる関数です。
IFS
(○):複数条件で分岐CHOOSE
(-):インデックスで値を選択SWITCH
(○):値によって返す値を切り替え
エラー対応系の関数
エラー値に対して分岐処理するときに役立つ関数です。
IFERROR
(-):エラー時の値を指定IFNA
(-):#N/A
エラー時の値を指定
集計値取得系の関数
条件設定をして集計値の取得ができる関数です。
SUMIF
(×) /SUMIFS
(○):条件に合う合計値の算出COUNTIF
(×) /COUNTIFS
(○):条件に合う値の個数(カウント数)の取得AVERAGEIF
(×) /AVERAGEIFS
(○):条件に合う値の平均の算出MAXIFS
(○) /MINIFS
(○):条件に合う値の最大値 / 最小値の取得SUMPRODUCT
(○):条件に合う値の合計値・個数(カウント数)の取得
論理式関連の関数
論理式の中で複雑な条件を設定するときに役立つ関数です。
AND
(-):すべての条件がTRUEの場合にTRUEを返すOR
(-):いずれかの条件がTRUEの場合にTRUEを返すNOT
(-):論理値を反転するXOR
(-):排他的論理和(奇数個のTRUEでTRUE)を返す
使用例、応用例
IF
関数の使用例・応用例として以下のパターンを紹介します。
- 複数の
IF
関数の組合せ:「○以上 ○以下」の複数条件を設定する。 AND
+OR
関数との組合せ: and と or を同時に使用した複雑な条件を設定する。MOD
関数との組合せ: 「偶数なら○、奇数なら×」の条件を設定する。COUNTIF
関数との組合せ1: 「リストに検索値があれば○」の条件を設定する。COUNTIF
関数との組合せ2: ワイルドカードを使った特定の文字列を含む検索を行う。
複数のIF
関数の組合せ
「3以上 かつ 4以下」の複数条件を設定し、結果を分岐させる例です。 IF
関数をネスト(入れ子)構造にして複数回使用することで、複数の条件を設定できます。
関数の構成
=IF(
条件式1
,
IF(条件式2
,TRUEのときの値
,FALSEのときの値
) ,
FALSEのときの値
)
AND
+ OR
関数との組合せ
AND
とOR
関数を組み合わせて かつ
とまたは
を組み合わせて)、
「カテゴリ
= スマホ
」 価格
90以上 かつ 価格
100未満」
関数の構成
=IF(
OR(
条件1
,
AND(条件2-1
,条件2-2
)
),
TRUEのときの値
,
FALSEのときの値
)
MOD
関数との組合せ
偶数のときと奇数のときで分岐させる例です。 MOD
関数使用※)が 0
か1
かで判定しています。
関数の構成
=IF(
MOD(数値
, 2)=0,
偶数のときの値
,
奇数のときの値
)
※ ISEVEN
, ISODD
関数でも可能です
(ISEVEN
関数:偶数のとき TRUE
を返す / ISODD
関数:奇数のとき TRUE
を返す)。
COUNTIF
関数との組合せ1
「リストの中に検索値があれば○」を返す例です。 COUNTIF
関数で、リストの中に検索値の数を取得し、 0
ではない かどうかによって分岐させています 0
以外がTRUE
、0
がFALSE
として扱われる)。
関数の構成
=IF(
COUNTIF(配列
,検索値
),
検索値があるときの値
,
検索値がないときの値
)
COUNTIF
関数との組合せ2
ワイルドカード※を使ったあいまい検索を行う例です。 IF
関数では、直接ワイルドカードを使用できないため、 COUNTIF
関数を利用しています。
関数の構成
=IF(
COUNTIF(検索対象
,検索値
),
検索値があるときの値
,
検索値がないときの値
)
ワイルドカード
ワイルドカードとは、任意の文字列を表す特殊な文字のことです。
言葉で表すと「ほにゃらら」「○○」などのイメージです。
特定の文字列が含まれるかどうかを調べるときに使用します。
関連する記号としては、以下があります。
*
(アスタリスク記号):任意の文字列(文字数不定)?
(疑問符 / ハテナ記号):任意の1文字~
(チルダ記号):エスケープ記号(*
,?
記号を検索文字として使用する場合に使用)