はじめに
エクセルには、文字列の中から一部(またはその位置)を取得する関数 が存在します。
ここでは、以下について取り扱います:
- 関数の使用例
- 比較表
- 使い分けの目安
関数の使用例
文字列検索・抽出関数である
比較表
関数名 | 主な用途 | 指定値 | 取得値 | 備考 | 対応バージョン |
---|---|---|---|---|---|
SEARCH ※ | 指定文字の位置を検索(柔軟一致) | 🔤 文字列(検索値) | 1️⃣ 数値(位置) | ❌ 大文字小文字を区別しない ✅ ワイルドカード対応 | 全バージョン |
FIND ※ | 指定文字の位置を検索(厳密一致) | ✅ 大文字小文字を区別 ❌ ワイルドカード非対応 | |||
LEFT ※ | 先頭 からの文字列を抽出 | 1️⃣ 数値(文字数) | 🔤 文字列 | - | 全バージョン |
RIGHT ※ | 末尾 からの文字列を抽出 | ||||
MID ※ | 指定位置 からの文字列を抽出 | 1️⃣ 数値(位置、文字数) | |||
TEXTBEFORE | 指定文字の 前 の部分を抽出 | 🔤 文字列(検索値) | 🔤 文字列 | ❌ ワイルドカード非対応 | 2024 / 365 ~ |
TEXTAFTER | 指定文字の 後 の部分を抽出 | ||||
TEXTSPLIT | 指定文字で文字列のすべてを取得 | 🔤 文字列 配列 | ❌ ワイルドカード非対応 スピル機能使用 (展開方向は指定可能) |
※ B付きの関数は非推奨
上記の関数に B の付いた関数が存在します(SEARCHB, FINDB, LEFTB, RIGHTB, MIDB)。
現状、これらの関数の使用は非推奨となっています。
関数を使用しない検索機能
エクセルには、関数を使用せず、文字列を検索する機能があります。
この機能では、あいまい検索(ワイルドカード)が使用できます。
(ショートカットキー:Ctrl+f)
使い分けの目安
文字列検索・抽出関数の使い分けの目安は、以下の通りです。
- 文字列で検索して、位置を取得したいとき
- あいまい検索(ワイルドカードの使用) SEARCH
- 大文字小文字を区別 FIND
- 文字数を指定して、文字列の一部を抽出したいとき
- 先頭から抽出 LEFT
- 末尾から抽出 RIGHT
- 番目から抽出 MID
- 文字列で検索して、マッチした位置を基準に文字列を抽出したいとき
- 検索値の前を抽出 TEXTBEFORE
- 検索値の後を抽出 TEXTAFTER
- 検索値で分割したすべてを抽出 TEXTSPLIT