2025/4/19

エクセルで加重平均の簡単な求め方(SUMPRODUCT関数使用)【コピペですぐに使える】

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はじめに

エクセルには、加重平均を直接的に算出する専用の関数は存在しません。 そこで、既存の関数を用いて算出する手順を紹介します。

下にサンプルのセルデータがあるので、 コピペですぐに使用できます。

加重平均とは

加重平均は、各数値に重みを加えて算出される平均値です。 各データの重要度(影響力・寄与度など)が異なる場合に使用します。 通常の算術平均とは異なり、各数値ごとの重要性を考慮します。

算出手順としては、各数値に積で重みを加え、 最後に重みの合計で割ります。 すべての重みを等しくしたものが、算術平均になります。

エクセルでの算出方法

以下の 全セルをコピー ボタンをクリックし、エクセルの A1 セルに貼り付けると、 B9 セルで加重平均(下記の場合 62.88461538)が算出されます。

セルA3:A7, B3:B7, C3:C7のデータを書き換え、 データ数に応じてセル B9の数式中の参照セルを書き換えることで、 各自のデータにあわせて計算できます。

ABCD
1データ
2ラベル進捗率 (%)重要度 (1~10)
3タスク11006
4タスク2853
5タスク3152
6タスク46010
7タスク5305
8
9加重平均(%)=SUMPRODUCT(B3:B7,C3:C7)/SUM(C3:C7)
10
11

算出手順

エクセルで加重平均を算出するための手順は2つに分けられます。 ただし、1つのセルにまとめられます(上記の例)。

1. データの各数値ごとに重みを掛ける

SUMPRODUCT 関数を使用して、データ内の各数値それぞれに重みを掛け合わせ、それらをすべてを合計します。 データの数値列の範囲を第1引数に、重みの範囲を第2引数に設定します(逆も可)。

SUMPRODUCT関数

第1引数、第2引数の選択範囲間で、 それぞれの要素同士を個別に乗算した後、それらすべてを合計する。
具体的には以下の計算が行われる:

  1. 第1引数範囲の 1 番目の値第2引数範囲の 1 番目の値 を乗算する。
  2. 第1引数範囲の 2 番目の値第2引数範囲の 2 番目の値 を乗算する。
  3. ... これを選択範囲の最後の要素まで繰り返す。
  4. 1~3の値を合計する

第3引数, 第4引数, ... を追加することで、上記の1~3で乗算される値を増やすことができる(最大引数255)。
すべての引数の範囲の要素数は一致している必要がある。

例:SUMPRODUCT(B3:B7,C3:C7)

  • 第1引数 (B3:B7): 計算に使用するデータの範囲(必須)
  • 第2引数 (C3:C7): 計算に使用するデータの範囲(オプション)
  • 第3,4,...引数 : 計算に追加するデータの範囲(オプション)

引数を区切る記号を変えることで、乗算以外の演算を行うこともできる。

2. 重みの値の合計で、1の値を割る

まず、SUM 関数を使用して、重みの値の合計値を算出します。 次に、1の値 (SUMPRODUCT 関数の値)を、上記の値 (SUMPRODUCT 関数の値) で割ります。 この値が加算平均となります。

SUM関数

引数の範囲のデータすべてを合計する。

第2引数, 第3引数, ... を追加することで、加算に加えるデータを増やすことができる(最大引数255)。

例:SUM(C3:C7)

  • 第1引数 (C3:C7): 加算するデータの範囲(必須)
  • 第2,3,...引数 : 加算に追加するデータの範囲(オプション)